こんにちは。しんしん心理研究所の心理師Shingoです。今回は大人の発達障害について解説してみようと思います。
最近はネットやマスメディアで「大人の発達障害」という言葉をたくさん見かけるようになり、「自分が生きづらいと感じるのは、もしかしたら発達障害なのかも」と感じる人も多いのではないでしょうか?
そもそも、大人になってから発達障害が急に発症するわけではなく、幼少期からの発達障害が気付かれることなく、成人期にも持続する状態を指します。主に注意欠陥・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、学習障害(LD)などが含まれます。大人の発達障害は、社会や職場での生きづらさを感じる原因となることがありますが、適切な理解や支援を受けることで、より良い生活を送ることができるようになるでしょう。
大人の発達障害の特徴
- 注意力の欠如と衝動性
ADHDの場合、集中力や持続力が低く、衝動的な行動が見られることがあります。仕事や学業、日常生活での計画や組織化が難しいことが特徴です。忘れ物が多かったり、仕事や勉強でひとつのことに集中できず、なかなかタスクが終わらないことがあります。 - 社交性やコミュニケーションの困難
ASDや一部のADHDの場合、社交性やコミュニケーション能力に問題があります。他人との関係や会話に不慣れであったり、適切な非言語的サインを読み取ることが難しいことがあります。いわゆるKY(空気が読めない)と言われることがあります。 - 感覚過敏や処理の遅れ
ASDや一部のADHDの人は、感覚過敏や処理の遅れがあります。光や音、匂いなどの刺激に敏感であり、情報を処理するスピードが遅い場合があります。 - 反復行動や興味の狭さ
ASDの人は、特定の興味や活動に強い関心を持ち、それに熱中することがあります。また、特定の動作や行動を反復することがあります。 - 学習障害
LDの人は、読み書きや計算などの学習に困難を抱えています。言語や数学の理解が難しいことがあります。ハリウッド俳優のトム・クルーズが読字障害(文字を読んだり認識するのが困難な障害)であることは有名です。
大人の発達障害の特徴としては、知能指数(IQ)は決して低くなく、苦手な部分以外では逆に人並外れた能力を発揮するケースがあり周りの人が発達障害だと気付かれないケースがあります。
生きづらさを感じている人のための具体的な対策
- 診断と専門家の支援
生きづらさを感じる場合、まずは専門家の診断を受けることが重要です。精神科医や障害福祉分野の専門家からの適切な支援やアドバイスを受けましょう。 - 個別の対応策の検討
診断結果に基づいて、個別の対応策を検討しましょう。例えば、ADHDの場合は時間管理やタスク管理のツールを活用し、ASDの場合は社交スキルトレーニングや感覚過敏対策を考えます。 - 自己理解と受容
発達障害を理解し、自己受容することが重要です。自分の弱点や特性を受け入れ、それを活かすことで自己成長を促しましょう。 - 適切な環境の整備
発達障害に合わせた適切な環境を整備しましょう。職場や学校などの環境を調整し、合理的配慮や支援を受けられる場所での生活が安心して過ごせるでしょう。 - コミュニケーションの工夫
コミュニケーションが難しい場合は、ストレートな言葉や具体的な指示を使ったり、コミュニケーションツールを活用したりして、他人との円滑なコミュニケーションを図ります。 - 適切なサポートの受け入れ
家族や友人、専門家からのサポートを受け入れましょう。支援団体やグループ活動に参加することで、同じような経験を持つ人とのつながりを築きます。 - ストレス管理とリラックス
ストレスや過度の刺激を避け、定期的なリラックスやストレス解消の時間を取りましょう。マインドフルネスや深呼吸、ヨガなどの活動が有効です。 - 自己成長と目標設定
発達障害を乗り越え、自己成長するために、自分に合った目標を設定しましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、自己肯定感を高めます。
まとめ
大人の発達障害は、生活や社会での生きづらさを感じる原因となりますが、適切な理解と支援を受けることで対策をすることができます。診断や専門家の支援を受け、個別の対応策を検討し、自己理解と受容を深めることが重要です。また、適切な環境の整備や適切なサポートの受け入れ、ストレスマネジメントや自己成長を促すことで、より豊かな人生を送ることができます。
誰にも相談できず、自分ひとりで悩みを抱え込んでしまうと二次障害としてうつ病や適応障害など発症するリスクもありますので、まずは相談することを強くお勧めします。
しんしん心理研究所では無料相談を随時受け付けていますので、まずは相談してください。
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