他人にイライラしているあなたへ

ストレス

こんにちは。しんしん心理研究所の心理師Shingo(しんしん)です。
日常生活の中で、職場や家庭、友人関係などで他人にイライラすることは誰にでもあります。「なんであの人はこんなことをするんだろう?」「どうしてこんなに気が利かないの?」そんな気持ちになること、ありませんか?

イライラが溜まるとストレスが増し、精神的にも身体的にも悪影響を及ぼしてしまいます。ストレスが溜まると、集中力が低下したり、対人関係がぎくしゃくしたりする原因になります。場合によっては、怒りが爆発し、後悔するような言動をとってしまうこともあります。

しかし、イライラをコントロールすることができれば、より穏やかで快適な生活を送ることができます。今回の記事では、イライラの正体を理解し、適切に対処するための方法を考えていきます。

1. イライラの正体を知る

まず、イライラの正体について考えてみましょう。私たちが他人にイライラする理由は、大きく分けて以下のようなものがあります。

・自分の価値観とのズレ

「こうあるべきだ」という自分の価値観と相手の行動が一致しないとき、人はイライラします。たとえば、「仕事は効率的に進めるべきだ」と考えているのに、同僚がのんびり仕事をしていると、ついイライラしてしまうことがあります。

また、「家族は助け合うべきだ」と思っているのに、パートナーが協力的でないと感じるときもイライラが募ります。つまり、私たちの「常識」や「理想」と、他人の行動が一致しないことが、イライラの大きな原因となるのです。

・自分のコンディション

疲れていたり、ストレスが溜まっていたりすると、普段は気にならないことにもイライラしやすくなります。特に、睡眠不足や空腹の状態では、些細なことでも過剰に反応してしまうことがあります。

また、仕事や家庭でプレッシャーを感じているときには、感情のコントロールが難しくなり、ちょっとした出来事に対しても敏感になりがちです。

・過去の経験

過去に似たような場面で嫌な思いをしたことがあると、それを思い出してしまい、余計にイライラしてしまうことがあります。たとえば、以前の職場で嫌な上司に厳しく指摘された経験があると、新しい職場で上司に指摘されただけで強いストレスを感じることがあります。

これは心理学でいう「条件づけ」の一種であり、過去の経験が現在の感情に影響を与えているのです。

2. イライラをコントロールする方法

イライラを完全になくすことは難しいですが、コントロールすることは可能です。以下の方法を試してみましょう。

・深呼吸する

イライラしたときは、まず深呼吸をしてみましょう。呼吸を整えることで、自律神経が落ち着き、感情をコントロールしやすくなります。具体的には、

  • 4秒かけて息を吸う
  • 7秒間息を止める
  • 8秒かけて息を吐く この「4-7-8呼吸法」を実践することで、気持ちを落ち着けることができます。

・イライラの原因を紙に書き出す

頭の中だけで考えると、感情がぐるぐる回ってしまいます。紙に書き出してみると、具体的に何が原因でイライラしているのかが整理でき、冷静に考えられるようになります。

さらに、その原因に対して「自分にできることは何か?」を考えることで、行動を変えるヒントが得られることもあります。

・相手の立場を想像する

イライラする相手にも事情があるかもしれません。「なぜこの人はこういう行動をとるのか?」と一度考えてみましょう。例えば、仕事が遅い同僚は、もしかすると新人でまだ慣れていないだけかもしれません。

また、相手が何かストレスを抱えている可能性もあります。普段はしっかりしている同僚がミスを連発する場合、家庭の事情や体調不良が影響しているのかもしれません。

・自分の「べき思考」に気づく

「○○すべきだ」「○○でなければならない」といった思考にとらわれていませんか? 例えば、「みんな時間を守るべきだ」という考えが強いと、遅刻する人に対して過剰にイライラしてしまいます。「そういう人もいるよね」と少し柔軟に考えられると、気持ちが楽になります。

・自分を労わる

自分が疲れていたり、ストレスを抱えているとイライラしやすくなります。十分な休息をとったり、自分の好きなことをする時間を確保したりすることで、余裕を持てるようになります。

3. イライラを減らすための習慣

イライラしにくい心を育てるために、日頃から意識できる習慣を紹介します。

・マインドフルネスを取り入れる

「今この瞬間」に意識を向けることで、余計な感情に振り回されにくくなります。たとえば、食事のときにしっかり味わう、歩いているときに景色や足の感覚に集中するなど、日常の中で意識してみましょう。

・感謝の気持ちを持つ

イライラしやすい人は、つい相手の短所に目が行きがちです。逆に、良いところを見つけて感謝の気持ちを持つことで、ネガティブな感情が減ります。「この人、仕事は遅いけど、丁寧にやってくれるな」といったポジティブな視点を意識してみましょう。

まとめ

イライラは誰にでもある感情ですが、それに振り回されるのは避けたいものです。私たちは日々の生活の中で多くのストレスにさらされることがありますが、そのストレスの多くは他人との関係によって生じることが多いです。今回紹介した方法を試しながら、少しずつイライラと上手に付き合う方法を見つけていきましょう。

また、イライラを感じたときに自分の内面に目を向けることで、より深く自分を理解する機会にもなります。なぜこの状況でイライラするのか、どのような思考がその感情を引き起こしているのかを探ることで、より効果的に対処できるようになります。

イライラを減らすことは、結果的に自分の心の安定につながるだけでなく、人間関係をより良いものにする助けにもなります。他人に対して寛容になり、理解しようとする姿勢を持つことで、ストレスが減り、より快適な日常を送ることができるでしょう。

まずは、小さなことから始めてみてください。たとえば、一日の終わりに「今日のイライラポイント」を振り返り、どんな状況でどんな気持ちになったのかを書き出してみるのも良いでしょう。こうした習慣を積み重ねることで、自分の感情を客観的に捉える力がつき、イライラに振り回されることが少なくなるはずです。ぜひ、今日から実践してみてください。自分の心を大切にしながら、穏やかで充実した毎日を目指しましょう。
しんしん心理研究所ではストレスケアのコツをお伝えしています。

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